ジャーマントレーナーの偽物と本物の見分け方

根本としてジャーマントレーナーに偽物と本物の決定的な定義はありません。
一般的に言われている本物と偽物の違いは…
本物:当時作成され使用されていたジャーマントレーナー
偽物:レプリカ、コピー品、復刻版
その違いについて解説していきます。
ジャーマントレーナーの本物とは
ドイツ軍が使用していたジャーマントレーナーを「本物」とするなら
「軍の払い下げ品、欠品」を探す必要があります。
そもそもはドイツ軍で使用するために作成された靴なので商品化されていないからです。
それを手に入れるのは至難の業です。
ただし、亡き田中清司が作っていたシューズはオリジナルと呼ぶに相応しく、マルタンマルジェラ/Martin Margielaが敬意を表し「レプリカ」と名付け、製造を続けると約束した程、そのデザインとシンプルな機能美にスキがない仕上がりです。
なのでジャーマントレーナー=マルジェラという認識が現在では広まっています。
ジャーマントレーナーは商標化されていない
ジャーマントレーナー=GERMAN TRAINER
「GERMAN」「TRAINER」どちらのワードも一般的に使用されている単語のため、特許庁から却下されているそうです。
そのため、現行のモデルでは本物はないと言えます。
ジャーマントレーナーの本物の選び方

ジャーマントレーナーをどれだけ本物に近いものを購入したいかによって購入することをおすすめします。
↓この項目から高品質な製品を選んでいきましょう!!
- 当時使用していたものを購入したい
- 綺麗な物を優先して購入したい
- できるだけ当時のモデルに近いものを購入した
- 本物風でいい
当時使用していたものを購入したい
当時、ドイツ軍で使用していたものや、欠品を購入したい方は探すのは大変ですが、本物を購入することがおすすめです。
綺麗な物を優先して購入したい
当時、ドイツ軍で使用していたものや、欠品を購入するのとはは40年程度前のため、品質が下がるのと、値段が高い可能性が高いです。
そのため、偽物かレプリカを購入することをおすすめします。
できるだけ当時のモデルに近いものを購入したい
マルジェラや田中清司がデザインしたジャーマントレーナーを購入することをおすすめします。
本物風でいい
デザイン重視であれば、偽物で値段を抑えた商品を購入することをおすすめします。
ジャーマントレーナーの歴史

ジャーマントレーナー(German Trainer)は、1970年代から1990年代にかけて旧西ドイツ軍(Bundeswehr)のトレーニング用シューズとして採用されていたスニーカーです。
そのミニマルなデザインと高い機能性から、現在ではファッションアイテムとしても人気があります。
軍用トレーニングシューズとしての誕生
ジャーマントレーナーは、ドイツ軍が室内トレーニングや運動用に使用していたシューズです。
そのため、耐久性が高く、長時間の使用に適しているのが特徴です。
製造元としては、ドイツの企業が関わっていましたが、中でも 「adidas(アディダス)」や「Puma(プーマ)」 などのスポーツブランドが一部のモデルを生産していたとされています。
デザインの特徴
ジャーマントレーナーのデザインは、機能美を重視したシンプルで洗練されたものとなっています。
- アッパー素材: 主にレザーとスエードの組み合わせで構成。
- ガムソール(ラバーソール): 高いグリップ力を誇るガムラバーが採用されている。
- シンプルなデザイン: 無駄を省いたデザインで、ストライプや派手なロゴはなく、ミニマルな美しさが際立つ。
このデザインは、後のスニーカーデザインにも影響を与え、多くのブランドがインスパイアされています。
軍用からファッションアイテムへ
ドイツ軍での役目を終えた後、ジャーマントレーナーは放出品として市場に流れました。特に2000年代に入り、デザイナーズブランドやファッション愛好家の間で注目されるようになります。
- Maison Margiela(メゾン・マルジェラ)
2000年代初頭、フランスのラグジュアリーブランド「メゾン・マルジェラ」がジャーマントレーナーをリメイクし、コレクションに採用したことで一気に注目を浴びました。マルジェラのアレンジによって、ハイファッションのアイテムとして再評価され、今でも人気の定番アイテムとなっています。 - その他のブランドの採用
現在では、REPRODUCTION OF FOUND(リプロダクション・オブ・ファウンド)、adidas、Puma、Hender Scheme(エンダースキーマ)など、多くのブランドがジャーマントレーナーをベースにしたスニーカーを展開しています。
ジャーマントレーナーと田中清司の関係
ジャーマントレーナーは、1970年代から1990年代にかけて旧西ドイツ軍で使用されていたトレーニング用シューズですが、日本においてその魅力を広めた人物の一人に**田中清司(たなか せいじ)**という名前がしばしば関連付けられます。
田中清司とは?
田中清司氏は、日本のファッション業界においてミリタリーウェアやヴィンテージアイテムのバイヤー・ディレクターとして知られる人物です。特に、軍のデッドストックアイテムやワークウェアの収集に精通し、日本のアパレル市場に多くのミリタリー系アイテムを紹介してきました
ジャーマントレーナーの世界的ブームと影響
田中清司氏の活動とほぼ同時期に、フランスの**Maison Margiela(メゾン・マルジェラ)**がジャーマントレーナーをベースにしたリメイクスニーカーを発表し、世界的なブームが起こりました。この影響もあり、ジャーマントレーナーは単なる軍用シューズではなく、ファッションアイテムとして確立されていきます。
日本においては、田中氏の影響もあってミリタリーやワークウェアを好む層に広まり、さらにファッションブランドが復刻版やリメイク版を展開するようになりました。
おすすめのジャーマントレーナー
1. オリジナル(軍放出品)
▶ ドイツ軍オリジナル デッドストック
- 特徴: 本物の西ドイツ軍トレーニングシューズ。ヴィンテージ感が魅力。
- メリット: 本物志向の方におすすめ。経年変化も楽しめる。
- デメリット: サイズやコンディションが限られており、入手が難しい。
💡 どこで買える?
軍用品専門店(中田商店など)や、ヴィンテージショップ、フリマサイト(メルカリ、ヤフオク)で探すのが一般的。
2. 高品質な復刻モデル(オリジナルに忠実なもの)
▶ REPRODUCTION OF FOUND(リプロダクション・オブ・ファウンド)
- 特徴: ミリタリーシューズを忠実に再現するブランド。素材や作りが非常に良い。
- メリット: 本物に近い見た目ながら、コンディションの良い新品が手に入る。
- デメリット: 価格がやや高め(約2〜3万円)。
- おすすめモデル:
- 1700L(本革モデル)
- 1700S(スエード×ナイロンの軽量モデル)

▶ BUDDY OPTICAL(バディーオプティカル)
- 特徴: ジャーマントレーナーのデザインをベースに、履きやすさを改良。
- おすすめポイント: 細身のシルエットで、スタイリッシュな服装にも合わせやすい。

3. ハイブランドのリメイク
▶ Maison Margiela(メゾン・マルジェラ)
- 特徴: ジャーマントレーナーを世界的に有名にしたブランド。
- メリット: 高級レザーを使用し、洗練されたデザイン。アイコニックな「足袋」デザインも人気。
- デメリット: 価格が高い(10万円以上)。
- おすすめモデル:
- Replica(レプリカ)(オリジナルに近いデザイン)
- Tabi Sneaker(足袋スニーカー)(モード系ファッションにおすすめ)

▶ Hender Scheme(エンダースキーマ)
- 特徴: 日本の職人技でジャーマントレーナーを再解釈。ナチュラルレザーを使用。
- メリット: 使い込むほど味が出る経年変化が魅力。
- デメリット: 手作りのため価格が高め(約5〜7万円)。

4. スニーカーブランドのアレンジモデル
▶ adidas BW Army(アディダス BW アーミー)
- 特徴: ジャーマントレーナーのデザインを元にしたアディダスのモデル。
- メリット: 本家アディダスの信頼性。スポーツ向けの履き心地。
- デメリット: ソールがやや厚めで、オリジナルよりモダンな雰囲気。

▶ PUMA Army Trainer(プーマ アーミートレーナー)
- 特徴: ジャーマントレーナーをベースにしたプーマの復刻版。
- メリット: スポーティな履き心地で、価格も比較的リーズナブル(1〜2万円台)。

5. 手頃で手に入れやすいモデル
▶ ZARA / H&M / GU などのファストファッション系
- 特徴: ジャーマントレーナー風のデザインを取り入れたモデルがたまに登場する。
- メリット: 価格が安い(5000円以下)。
- デメリット: クオリティは本格的なブランドには劣る。
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